汽水域

海水と淡水のあいだ

主訴「痛み」での緊急搬送

深夜2時に救急車で搬送された。ここ数日どうにも内臓や全身が痛く、立ったり座ったり寝たり起きたりだましだましやっていたが、昨晩の深夜過ぎにいよいよ眠れないほどの激痛になり呼吸も怪しくなったので、救急相談センターに相談したところ、即救急車となっ…

透明な世界

自分が存在しない世界のことを想像するのは不思議な気分だ。想像するはずの自分はいないのに、透明になって、あらゆる日常を見下ろしている。つまり、わたしがわたしの存在しない世界を想像するとき、それは常に、「わたしがいない/いなくなった世界」ではな…

思い出したくない痛みのこと

自分が当たり前にいた環境を疑うことはむずかしい。それが子どもならなおのことそうだ。 ときどき、10年も20年も前のことが突然フラッシュバックしては感情の波にさいなまれるということをここ数年以上繰り返している。自分が育った家族や家庭環境について。…

2022春 祖母の記録

先日、久しぶりに祖母の家に遊びに行った。あいかわらず認知症はゆるやかに進行していて、耳も遠いから会話らしい会話はほとんどしない。祖母はわたしが冷蔵庫を開けたり、ねこの腹をぐりぐりやったりしているのをニコニコしながら見ている。わたしが家に行…

2022april_最近の走り書き

うっかりここに何も書かないまま4月を終えそうになっているので、走り書きを残しておく。 === 人生山あり谷ありというが、山だの谷だのの起伏にいちいち感情を持ち出すことがめんどうになりつつある。物事は常に起こり続け、時間は静止せず、その揺らぎが…

桜の話

春といえば満開の桜だが、桜が咲いている時間はほかの花と比べるとかなり短いように思う。あ、始まった、と思った数日後には満開になり、それから2日もすればもう花弁が欠ける。儚い花、一瞬の花だけれども、それでも桜は千年以上も前から、春の象徴であり続…

桜の話

春といえば満開の桜だが、桜が咲いている時間はほかの花と比べるとかなり短いように思う。あ、始まった、と思った数日後には満開になり、それから2日もすればもう花弁が欠ける。儚い花、一瞬の花だけれども、それでも桜は千年以上も前から、春の象徴であり続…

反進歩主義の話

はたして欲張る必要があるのだろうか。毎日同じことをしていても、全然悪くないと思う。毎日できる限りの、したい限りのことをしたいようにして。けれどもしていることに手は抜かず、自分に後ろめたさを覚えないように。それだけを繰り返していれば、自然と…

違和感と共感の話

当たり前だが、違和感と共感は違う。なんか変だな、ちょっとおかしい気がする、という感覚と、わかる、正しいように思う、という感覚。 しかしこれら、ベクトルが違うだけで、実は同じ気付きをもたらすのではなかろうか。すなわち、「自分がどのような常識や…

スキー旅行の話

夫にスキー旅行をプレゼントしてもらった。人生通算3度目のスキー。某雪国で丸2日滑り倒した。 雪国の朝 夫は普段ほとんど運動しない。オフの日は一日部屋にこもってカメラをいじったりお笑いを見たりしている。というか、日常生活の中で走っているところす…

誕生の話

2022年2月4日、28歳になった。 生き死にはほんとうにわからない。昨年の暮れに突然逝ってしまった祖父。その前の前の年の大雪に突然さらわれてしまった犬。出生が意志に因らないように、死もまた意志のもとにない。人は自死を選べるなんて嘘だ。肉体を破壊し…

ミケル・バルセロの話

初台のオペラシティアートギャラリーで開催しているミケル・バルセロの展示へ。恩師の先生がカタログの論文を翻訳しているとのことで、チケットをいただいた(先生、ありがとうございます) ミケル・バルセロ展 | 東京オペラシティ アートギャラリー | 美術…

身体のつくりと踊りの話

趣味でサンバを踊っている。これがけっこう楽しい。最初は「月に1回レッスンに行ければ」くらいに思っていたが、気づけば毎日なんとなくステップを踏んだりリズムを口ずさんだりするようになっていて、すっかりサンバを身体に飼うこととなった。 サンバとい…

ルールの話

最近、仕事で手引きみたいなものをいくつか作るうちに、「ルールはどこを向くべきなのか」についてよく考えるようになった。「~してください」 「~しましょう」「~するようお願いいたします」という文字列を繰り返し打っていると、ふと「この言葉はいった…

時間を取り戻す話

祖母の認知症がかなり進みつつある。同時に、体力もずいぶん衰えている。病気をしているわけではないけれど、毎日ご飯を食べるとき以外はほとんどずっと眠っていて、少し起き出してもすぐにコタツでうとうとしてしまうらしい。5分前に言ったことも忘れてしま…

『ラストナイト・イン・ソーホー』の話

※ 具体的なシーンや物語の核心部に近づく内容に触れています。ストーリーには触れていません。観る前に多少ネタバレしてもいいよという人、観たよという人向けです。 『ラストナイト・イン・ソーホー』観てきました。前情報は「ホラーらしい」「ベイビードラ…

レッサー・ユリィの話

2022年美術館初めは、去年の秋から気になっていた三菱一号館美術館の展示へ。 mimt.jp もともと印象派の絵画、特にコローとかピサロの描く自然の風景画がとても好き。彼らの描く絵は、おおきな自然に似ている。そのなかにいると肺がひらいてたくさん息を吸え…

メイク・スロー・タイム

急ぎたくない。焦りたくない。慌てたくない。これまでの生活時間に、いいかげん疲れ果ててしまった。 もともとわたしはせっかちなので、絶えず頭のどこかが回っていて、気が休まらない。湯船に浸かってヘエーとなってるときでさえ、風呂から上がったあとのこ…

自己肯定感をブチ上げない2021

自己肯定感ブチ上げ、がトレンドっぽい。 「自分(たち)は最高にクールでブリリアントでグレイト!」みたいなのが流行っている気がする。なぜかはわからないけれど。kemioさんとか叶姉妹のお二方とかの影響だろうか。 ノリノリでブチ上げの自己肯定は、楽し…

かたちをして顕わるるもの

今日はたくさんの手仕事を見た。清澄白河で陶器の展示を見て、そのあいまに深川一帯の伝統工芸展も見た。軟質陶器、帯、すだれ、建具、表具、染、指物。実演もあった。ずーっと、ずーっと見ていられる。 ふしぎだな。ものにかたちはあるのに、技は人をしてし…

201018_diary

洗濯機は鳩と同じような声で鳴く。ククルク、ククルク、と、一つ目の音はややためらいがちに。そして残り時間はいつも嘘をつく。3分じっとしていたかと思うと、突然逆襲のように動き出して、残り時間がまとめて2分減る。 *** 「令和なんだから」という言…

たった一人に届きますように

仕事というものにあらかた慣れて初めて気がついたが、わたしはとにかく、大勢の人に向けて何かを呼びかけたり、はたらきかけたりすることが苦手だ。一社目で入った大きなメーカーでは商品企画職をしていたが(実際はすぐに辞めたので企画職の卵どころか受精…

「楽しいままで終わりたい」で、終わったのは何なのか

3年前、「楽しいままで終わりたい」という手紙を遺し、校舎から飛んだ中学生の子がいた。その子は亡くなった。 わたしは彼女の遺した言葉について、長いあいだ何も言うことができなかった。「楽しいままで終わりたい」は正しくも聞こえ、間違っても聞こえた…

山と身体の相性について

山登りが好きだ。18歳のときに人生初の山登りで富士山の頂を踏んで以来、なんとなくずっと山に登っている。たまに人と一緒に登ることはあるが、ほとんどはソロ山行。山に登るのは、山に会いに行くためだから。下界で会いたい人に会いに行くのに「ほかの人も…

なくならない拠りどころについて/映画『タゴール・ソングス』感想

tagore-songs.com 『タゴール・ソングス』観てきた。内容としては、1861年にインドに生まれたタゴールという人が残した歌が、現代のインドやバングラデシュでもいまだ長く愛され受け継がれていることを伝えるドキュメンタリー映画。およそ2時間のあいだ、体…

人間はもと、パンの赤ちゃんの千切れた破片

いまも毎秒膨張を続ける宇宙の端っこには、小麦粉をこねて作ったでかいパンの赤ちゃんのような塊があって、それが小さく千切れてはものすごい勢いで地球に飛んできて、そうやって毎秒地球の生きものたちが生まれ続けているのです。だから、わたしたち生命は…

何もしてないわけじゃないけど何もしてないって思っちゃう

自己肯定感が激・低下するタイプの不調に陥っているときは、とにかく自分のやっていることを過小評価しがち。いまです。動けずに床にうずくまっていると、何もやってない、何もできていない……という焦りが潮のように満ちてくる。が、実際のところ何もやって…

自傷行為をやめるのに13年かかった

登山と写真、踊ることが趣味。日課は軽い筋トレとランニング。朝型。夜は0時より遅く起きていられない。三食きちんと食べないとダメ。人と活発に議論をしたり、一人で突発的に旅行をしたりするのが好き。そんな人間が「自傷行為に13年間依存していました」と…

関心を装った支配について

他人の注意をひきたがる人は、どうしてすぐにわかってしまうんだろうね。という話を夕食の席で夫としていた。いわゆる、構ってほしい人。我われ人間は、他人が自分に対して向ける「注意をひきたい」を容易にキャッチできてしまう。 なんでだろう。なんでか、…

200608_diary

最近、日曜日にその週にかならずしておきたいことをノートに書いて、次の日曜日にそれがちゃんとできたかどうかを確認している。5つ、やりたいことを書いたとしたら、そのうちのひとつは〇、3つは△〇、ひとつはバツになっている。 バツのつく作業はだいたい…