きみのお祭り

死ぬまで盛り上がっていけ

初春、北海道旅の記録 旭川-剣淵-士別-美瑛-東川

 

美瑛の丘から
行ったところ・見たもの・触れたもの
  • 旭山動物園:檻やガラス窓はほかの動物園と同じく設置されているのに、動物との距離が近く感じられる。園内のいたるところにお手製の解説パネルが掲示されていて、それらがとてもおもしろい。専門性とわかりやすさが程よく両立されていて、デザインも味があってすごくいい。写真を撮ればよかったと後悔。園全体から、旭山動物園を守る人々の熱が感じられた。子ども牧場でウサギを抱く。モルモットもたくさんいた。

ラブいホッキョクグマ

きりっとしているけどたぶん何も考えていないであろうマヌルネコ

膝を曲げたキリン初めて見た

溶けヒョウ

ネコチヤン(強)

こんにちはトナカイ

遠吠えオオカミ夫婦
  • 旭川市:駅回りはかなり都会で、きれいな碁盤の目状になっていて歩きやすい。ビジネスホテルがところどころにそびえ、レンタカー屋、居酒屋、コンビニ、カラオケ、その他チェーン店多数。高いビルや派手なネオンの隙間にちょこちょこ建ってる個人経営の居酒屋とかラーメン屋がうまい。駅直結のでっかいイオンモールがある。
  • アルパカ牧場:アルパカのまきばの中に入れる。ので、餌やりどころか、餌を出すそぶりを見せただけで、ものすごい速さでゼロ距離まで寄ってくる。両手をパーにして「ないよ」と示すとスッ…と真顔で離れていく。愛想はないがそこがいい。十数頭のアルパカたち、みんな顔も性格も違って、みんなかわいい。

もす
  • 羊の丘牧場:柵越しに餌やりができる。数種類のヒツジがいて、凶暴なやつには餌をやれない。柵越しではあるが、かなり近い距離まで迫ってくる。アルパカはエサをもしょもしょ食むが、ヒツジはべよんべよん舐めとっていく。角のかたちや頭の感触がひとつひとつ違う。

可愛い顔して鳴き声はめちゃでかい
  • 剣淵町と士別町:アルパカ牧場と羊牧場への通り道。道すがらはまだ雪がたくさん残っていたけれど、もう春が始まっていることがわかる色。

    眠っている重機たち

バギーで雪山も走った

光が降ってくるよ
  • 美瑛:でかい、ひろい。広大さがうつくしさ。写真で見る美瑛はたいてい真夏か真冬で、春になりかけの美瑛を見たのは初めて。大地が目覚めんとする季節独特の空気があって、この時期に来てみてよかったなと思った。

おはよう

びゅーん
  • 東川町:小さな町だけど、志ややりたいことを持った人々が集まっている感じで、おしゃれなカフェや飲食店をけっこうたくさん見かけた。大きくてきれいなアートギャラリーもある。生まれた子どもに名前入りの小さな木の椅子を贈る町の施策がすてき。道の駅には地元の特産品やお土産類のほか、良い素材を使ったスコーンやクッキー、東川町限定のKINTOとコラボしたおしゃれなタンブラーなどが置いてあった。

聞いた話・読んだ話
  • 車で道民についていくと一般道で80㎞/hを出してしまうので注意。
  • 釣りができる川が多い。忠別湖も釣りができる。釣りをするのにお金はかからないし、好きに釣っていいが、釣り具レンタルショップなどはない。
  • 有名な青い池は冬は雪に覆われて真っ白になってしまうので、行くなら雪のない季節のほうがいい。
  • アルパカは偶蹄目。ウシのように胃袋が複数あり、反芻してモノを食べる。ウシは4つでアルパカは3つ。しかしウシ科ではなくラクダ科。なので攻撃するときは唾を飛ばしてくる。しかもそれは唾液でなく反芻した食物の混ざった胃液なので、とんでもない臭いがする。
  • 東川町は道外からの移住者が増え続けている。その影響もあってか、レストランの料理の質やカフェの接客なども、道内の他の地域と比べると質が高いと感じる。道外の人が知らない地域では、いまだに「昔ながら」が残っていると感じることも多いらしい。
食べたもの
  • サフォーク:特産の羊肉。ふつうのジンギスカンとは格が違った。食べればわかる。やわらかくてうまいの一言に尽きる。

  • 旭川ラーメン:初めて食べた味。脂がしっかり感じられるけれど、しつこくない。こうばしい。旭川で醬油ベースを食べ、空港で山頭火の塩ベースを食べたけれど、個人的には醤油のほうが好みだった。
  • そのほか、旭山動物園スープカレーを食べたり、地元の居酒屋でホルモン焼きやホタテの浜焼きを食べたり。北海道小豆のソフトクリーム、小樽醸造ピルスナー、おいしかった。今回は海鮮を食べる機会がなかったのが残念だったけれど、北海道でここまでお肉類をたくさん食べたことがなかったので良い経験だった。次は海沿いで海鮮食べるぞ。

各所でおいしいコーヒーもたくさん飲みました
  • 帰りの飛行機で出された昆布スープがおいしすぎて思わず箱で買った。AIR DO機内のみで期間限定発売とのことなので、これから乗る機会がある人はぜひ。16袋で800円とお値段もかなり良心的。

パッケージもGOOD
感想とか
  • 1日目の夜に翌日朝からの予定を急遽変更せざるを得なくなったけれども、ふたを開けてみれば変更したその2日目が一番思い出深い旅になった。事前に計画を立てて目的や期待に沿った旅行をするのも楽しいが、予想外のことが起こるのもまた旅であり、状況をいかに楽しむか考えるワクワクを久しぶりに思い出した。
  • 急な変更がある中でも楽しく旅ができたのは、一緒に行ったのが夫だったからだと思う。誰と旅をするかは、どこに行って何をするかと同じか、それ以上に重要なこと。夫いつもありがとう。
  • どんな人と行くのがベストかは人それぞれだけど、しいて言うなら、体力が同じくらいで、同じ景色を見ることを楽しめて、一部別行動もOKで、共通の趣味か目的がひとつ以上あって、疲れや空腹でも不機嫌を表に出さない気遣いができて、でも自分のしたいことや行きたい場所は正直に言う、とかかなあ。
  • 夫とわたしは、旅の仕方や性格は全然違う。夫は乗りものに乗って観光名所に行くのが好きなタイプで、わたしは歩いて地元のスーパーや居酒屋を見て回るのが好き。それでも二人でよく一緒に旅行をする(できる)のは、たぶんお互いが先ほどの条件を満たし、ほどよい気遣いをしあえているからだと思う。

この旅のベストショット、美瑛のでっかい木と夫
  • 今回、北海道の中でも旅先を旭川周辺に選んだのはいくつか理由があるが、中でも「ココ企画」という会社が作っているモトクラシーというフリーペーパーがおもしろかったから、というのがある。ココ企画さんやモトクラシーは、つい最近インスタで採用説明会の広告を見て知った。本当にたまたま。そんな出会いから、フリーペーパー一冊に心を動かされて東京から北海道へ飛んだと思うと、やはり書き言葉の力ってすごい(もちろん、それを作ったココ企画の皆さんもすごい)と実感する。
    モトクラシーは、なんだろう、一言でいえば、東川という土地の風のにおいと人を感じるフリーペーパー。社名の由来通り、「ここ」に生きる人たちだからこそ作れるものだと思う。紹介されているコンテンツそれ自体が魅力的なのはもちろんなのだけど、こんな人たちがいる場所に行ってみたい、この場所に出合ってみたい、という思いから、今回旅程に東川町を組み込んだ。フリーペーパーやZINEなんかは好きでよく読むが、そのなかでもモトクラシーは抜群。仕事のお邪魔になるかなと思いつつ、どうしてもお礼が伝えたかったのでちょこっと訪問したら、とても温かく迎えてくださりうれしかった。東川という場所が好きになったのは、間違いなくココ企画さんのおかげ。皆さんもぜひ。

東川の玄関口、忠別川

ここにも春が来るね
  • 今回の旅は、予期せず動物たちとたくさん触れ合う旅になった。もともと夫は内向的で、あまり人好きなほうではないが、その夫がぽつりと「自分は生きものと触れ合うことがすごく楽しくて気持ちが安らぐんだってわかった」とつぶやいていたのが印象的だった。知らなかった自分のことを知ることができるのも、旅の醍醐味のひとつ。

パカにエサをカツアゲされる夫
番外編 空港の写真

朝の空港

ペッパーさんの朝は早い

夜の空港もわくわくするよね