汽水域

海水と淡水のあいだ

かたちをして顕わるるもの

今日はたくさんの手仕事を見た。清澄白河で陶器の展示を見て、そのあいまに深川一帯の伝統工芸展も見た。軟質陶器、帯、すだれ、建具、表具、染、指物。実演もあった。ずーっと、ずーっと見ていられる。

 

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ふしぎだな。ものにかたちはあるのに、技は人をしてしか顕れない。

 

技がかたちあるものを作る。技はかたちを持たない。技は人に宿る。

 

人は魂を持っている。魂もまた、かたちを持たない。その人の魂が技に顕われる。技がかたちを作る。作品、すなわちそのかたちは、魂の痕。作り手の技により作られたものから、観る人は作り手の魂に触る。

 

かたちを通して、かたちのないものにふれる。それにふれているのは、わたしのなかにある魂。通じあったとき、わたしは、わたしのなかのかたちのないものと、かたちに宿されたかたちのないものの両方が、ふるえるのがわかる。